今話題『トーイングボート』の買い方・遊び方
トーイングボートとは
トーイングボート(英:TOWING BOAT)とは、Tow(ロープや鎖で引く、牽引)するBoatという意味です。
ウェイクボードやウェイクサーフィン、水上スキーなど水上でのトーイングスポーツで使用される牽引用のボートを指します。
今は引くだけではなく、最適な引き波を作れる工夫がされた専用のトーイングボートが販売されています。
レジャーボートにも様々な種類がありますが、釣りに特化したフィッシングボート、クルージングに特化したクルーザー、
トーイングスポーツに特化したトーイングボート、多目的に対応したマルチパーパスボートなどがあげられます。
何事においてもそうですが、特化したものには特化した分野での強みがありますので、ご自身のライフスタイルにあわせたボート選びが重要です。
トーイングボートはその中でも『トーイングスポーツ』に特化したボートになりますので、
ウェイクボードやウェイクサーフィン、水上スキーなど水上でのトーイングスポーツを主に楽しむユーザーにとっては最適なボートと言えます。
トーイングスポーツとは?
トーイングスポーツ(英:TOWING SPORTS)とは、水上でボートや水上バイクに牽引され、水面を滑走することを楽しむスポーツです。
1920年代から始まった水上スキーに続き、1980年代にはウェイクボードが登場し広く世界中で楽しまれてきました。
2000年ごろからは日本にもウェイクサーフィンが普及し、トーイングスポーツのスポーツ人口は世界で3000万人を超えると言われ、
日本でも100万人近くの人がトーイングスポーツを楽しんでいます。
トーイングボートの遊び方
トーイングボートでは様々なマリンスポーツを楽しむことが出来ます。
以下に代表的なウェイクボードとウェイクサーフィンの遊び方と基本的な手順を紹介します。
ウェイクボード
必要なもの
ウェイクボード、ライフジャケット、トーイングロープ、ウェイクボードブーツまたはバインディング
手順
- ボートが止まっている状態でウェイクボードを装着し、トーイングロープをボートの指定場所に取り付けます。
- ライフジャケットを着用し、ボートから離れた位置で水中に浮かびます。
- ボートが加速して波を作り出すと、トーイングロープを引いて立ち上がります。体はボードに対して直立で、膝は少し曲げた状態にします。
- ボートに引かれながら波の上を滑り、跳んだりなどトリックを行います。
ウェイクサーフィン
必要なもの
ウェイクサーフボード、ライフジャケット、トーイングロープ。
手順
- ボートがロープを取り付けた状態で静止し、ウェイクサーフボードを準備します。
- ライフジャケットを着用し、ボートから離れた位置で水中に浮かびます。
- ボートがゆっくり進み始めると、トーイングロープを引きながらボードに乗ります。
ロープを放してボートの波に乗ります。 - ロープに引かれることなく、波の上に立てるようになります。
後はバランスを保ちながらさまざまな技にトライできます。
これらは基本的な遊び方で、安全性を確保するためにはライフジャケットの着用やボートの操作に注意が必要です。
また、初心者は最初はインストラクターから指導を受けるのがおすすめです。
トーイングボートのボートメーカー
トーイングボートのメーカーは数多く存在します。
以下にいくつか代表的なメーカーを挙げてみましょう。
MasterCraft(マスタークラフト)
1968年に創業され、長い歴史を持つ会社で、マリンスポーツ愛好家に向けたボートを提供しているメーカーです。
Nautique(ノーティック)
1940代に創業の歴史あるメーカーです。高級感や品質にもこだわりがあり、最新のウェイクシステムとテクノロジーも採用しているボートメーカーです。
Malibu Boats(マリブ)
1982年に設立され、マリンスポーツに特化しており、業界の成長とともに地位を確立してきたメーカーです。
Centurion Boats(センチュリオン)
1976年に創業され、スポーツの分野で技術革新と高性能を追求してきました。
作り出す波の質から世界中のプロウェイクサーファーから愛されているボートメーカーです。
Tige Boats(タイガ)
1991年創業され、幅広いモデルを提供しており、初心者から上級者までのライダーに対応するラインナップを揃えています。
上記は一部の例で、市場には異なる特徴と技術を持ったメーカーが存在してます。
トーイングボートの価格
~500万円の安価なものや人気モデルの新艇だと3~4000万円のトーイングボートもあります。
ボートのタイプやサイズによって価格が異なり、年式や状態も影響します。
人気のあるブランドや高性能のシステムを備えたボートは高価格になります。
トーイングボートの年間維持費
駐艇料
一般的にマリーナで保管します。基本的には年間契約になり、ボートのサイズや駐艇するマリーナによって異なります。
メンテナンス費用
メンテナンス費用は船体やエンジンに掛かります。
燃料費
ボートの使用用途や回数によって変動します。
お買い求めのボートに搭載されているエンジンメーカーが公表している燃料消費量を参考に計算してみてください。
トーイングボートの保守・管理
トーイングボートの保守・管理は、ボートを長期間安全に使用し続けるために非常に重要になります。
適切な管理を行うことで、ボートの寿命を延ばし、トラブルや事故の予防にも繋がります。
以下にトーイングボートの保守・管理についての基本的なポイントを挙げます。
定期的な点検とメンテナンス
ボートのエンジン、電気システム、ウェイクシステム、船体などの各部を定期的に点検し、必要に応じてメンテナンスを行いましょう。
塩や汚れの洗浄
水上で使用されるボートは使用後に洗浄することが大切です。
特に海水での使用は、洗浄して塩を落とすことが特に重要です。
キャビンやシートの清掃
ボートのキャビンやシートも定期的に清掃し、清潔な状態を保ちましょう。
ウェイクサーフィンやウェイクボード用のロープの点検
トーイングロープは耐久性が求められるので、破損や劣化が見られた場合は、すぐに新しいロープに交換しましょう。
中古のトーイングボート
トーイングボートは中古でも購入する事が可能です。
ただ、トーイングボートの中古市場はさほど大きくありませんので、メーカーや機種にこだわりをもつとなかなか出会いが少ないのも現状です。
逆の観点で考えると、新艇のトーイングボートを多く販売している販売店は、新艇の販売の際に中古艇を下取りすることも多いです。
ですので、中古のトーイングボートを購入したい際にも、新艇を扱っている販売店に相談してみた方が早い場合もあります。
トーイングボート販売店
トーイングボートを販売している販売店は大きく分けて3種類あります。
1つはボートメーカーの直販。2つ目はマリーナやマリン系事業を行なう販売店。3つ目はネットの販売サイトになります。
ボートメーカーの直販は最終的にはマリーナや販売代理店を紹介される形になる事が多い為、実質的には2択という事になります。
ネットの販売サイトの場合も、実際にはどこかのマリーナに保管・管理を依頼することになるため、最終的にはマリーナと話すことになります。
トーイングボートはメンテナンスも重要なボートであるため、やはり修理やメンテナンス機能を持ったマリーナと最初から話すことも選択肢となります。
一部のマリーナは販売代理店契約や一次代理店契約をメーカーと結んでいる場合もありますので、
狙いのボートのメーカーと特約契約をしているマリーナを探してみるのもおすすめです。
トーイングボートの購入方法
では、実際にトーイングボートを購入する際の流れについてご説明していきます。
メーカー・モデルの選定
まずはご自身のプレイスタイルに合わせて、購入したいボートを決めていきます。
将来、自分の好きなスタイルが変わる可能性を考えたり、新しいボートが発売されることを考えたり、悩みは多いですよね。
ただ、ボートの世界は思ったより再販・下取りの価格が高い業界ですので、販売店のかたに再販価格などを聞きながら、
思い切って自分のQOLを上げてみる決断も大切かもしれません。
販売店の決定
メーカーやモデルが決まったら、購入する販売店を決めます。担当さんの人柄や、購入後のアフターメンテナンス、もちろん販売価格も大切です。
ただ一般的には、やはり上流工程にいる、よりメーカーに近い販売代理店の方がアフター、価格面など総合的に優位なのは確かです。
購入後の修理やメンテナンスなどの安心さも大きな魅力になります。
保管方法の決定
購入が決まったら、購入したボートの保管場所について決めていきます。
購入した販売店がマリーナを持っていれば、もちろんそのマリーナに保管・管理してもらうのが最適です。
自分のよく遊ぶ場所から遠い場合などは、販売店に地元のマリーナを紹介してもらう事も可能かと思います。
購入後のトーイングボートを使用する効率的な流れをイメージして、決めていくのがポイントです。
まとめ
楽しいマリンライフを演出してくれるトーイングボート。
ウェイクサーフィンやウェイクボード、水上スキーなどご自身のスタイルに合わせたボート選びが重要です。
そして購入から保守、メンテナンス、操船まで総合的に考えるとマリーナの担当の方と相談していくのが一番の近道です。
ライフスタイルに合ったトーイングボートでみなさまのQOLがあがる事をお祈りしております。